新長崎駅行きました

列車を真正面から見ることができない

西九州新幹線が開通して、長崎駅はどうなったかなと見に行きました。
長崎へは10回位は行きましたが、新しくなってからは初めて。

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車両はN700Sだが、毛筆文字の「かもめ」が目新しい。

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幼稚園の子どもたちが2組、見学に来てた。真ん中に手すりがあって、邪魔でうまく撮れない。それというのも、この駅では新幹線も在来線も真正面から車両を見ることができない。
前の長崎駅は、いわゆる頭端式と呼ばれるヨの字型ホームであった。線路が行き止まりになる終端駅で見られる。そこで行き止まりなので、線路と垂直方向に通路ないしコンコースと呼ばれる空間を作ることができる。前の長崎駅や、九州にある近い駅では門司港駅が有名である。

かつての長崎駅 RX100M6 f=4.5 1/80 ISO 12800
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門司港駅  α7S FE55mmF1.8ZA f=1.8 1/4000 ISO 100
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列車から降りて、段差なく平面で改札まで行けて、そのまま改札の外に出られる。バリフフリーでいかにも終端駅に来たという、それはそれは雰囲気の良い駅ホーム形式である。
欧州のターミナル駅はこの形式が多い。欧州では、基本的に改札口がないので、列車から降りて平面通路を歩いている内に、駅舎の外に出てしまって、そのまままちの中に入っていける。
このブログでも、その内、欧州の駅についても紹介したい。

 

新幹線の車止め  RX1RM2 f=2.0 1/1000 IS0 100

新長崎駅の新幹線の車止めの先は、いきなり駅舎の外である。これでは、車両を正面から見ることはできない。

頭端式ホームの計画はあった

上段 α1 FE50mmF1.2GM f=5.6 1/60 ISO 100
下段 α7RV FE14mmF1.8GM f=5.6 1/50 ISO 100

新幹線と在来線のホームの高さは異なる。

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ところがホームの南端に行くと、手前は在来線であるが、ホームが傾斜を持って高くなっている。向こう側の手すりは、新幹線用のホームであるが、傾斜を持って低くなっていることが分かる。

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新幹線のホームは低くなり、在来線のホームは高くなって、少し見にくい写真だが、駅舎の南端まで行くと、両方の高さは揃っている。
これはおそらく両方のホームの高さを揃えて、行き来できるようになる変則的ではあるが、頭端式ホームまがいのデッキを作ろうとしたと考えられる。数年前に長崎市が提示した駅計画案では、この箇所にデッキが描かれている。
両方のホームを行き来できるようにするためには、中間に改札口が必要となるなど、課題が出てくるので、JR九州は長崎市役所の案を採用しなかったのではないか。
まあ、両方のホームを平面でつないでも、その先に駅舎外への出口がなければ意味もないので、案はボツになるのもしようがない。

駅舎のデザインは印象的

頭端式ホームにならなかった悪口を色々書いたが、駅舎のデザインは印象的。照明柱がないので、一見間接照明のように見える。

α7RV FE14mmF1.8GM f=1.8 1/30 IS0 400
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α1 FE50mmF1.2GM f=1.2 1/800 ISO 100

α1 FE50mmF1.2GM f=1.2 1/2500 100
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西日がきれいな入射光と影を作るが、やはり正面に回れないので、なかなかいいアングルの場所取りが困難。新幹線車両が向こう側のホームにいるといいカットが撮れそうだったのだけど、時刻表とにらみ合わせて待っていたら、夕日の光が届かなくなってしまった。また今度〜

駅前改造

新幹線開通に合わせて、駅前空間が大改造中である。

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この写真で、奥の方に線路が移動したので、右端に移っている路面電車の電停はかなり遠くなってしまった。もとの計画では、この写真のバスやタクシーがいる交通広場に路面電車も入ってくることが考えられていたが、長崎市と長崎電気軌道の合意形成が失敗して交通広場に路面電車が入ってこなくなった。
市民や観光客の利便性が最優先にされない日本の公共交通計画の問題がここにも。
「路面電車レ・シ・ピ すみやすいまちとLRT」という本の pp.80-81 に、長崎駅交通広場路面電車導入の顛末が書いてあるので、興味のある方はどうぞ。

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交通広場に入れなかったことへの次善策として設けられたのが、電停ホームへのエレベータである。前は、長崎駅から電停ホームへは階段しかなかったために、段差移動の困難な人はひとつ前後の電停から乗降するなどの不便があった。
この写真の歩道橋の奥にあるのが電停ホーム用のエレベータである。長崎電気軌道の電停は大半がバリアフリーになっているが、最大の課題であった長崎駅前もやっとバリアフリーになった。