6月中旬、8日間の道東旅行に行きました。一番見たかったのは旧士幌線にかかるタウシュベツ川橋梁です。タウシュベツ川橋梁は、1939年の士幌線開通に合わせて作られた鉄道橋で、糠平ダム工事のために線路が付け替えられ、1955年から糠平ダム湖内に放棄されたものです。ダムの貯水・放水に伴い、姿を現したり湖に沈んだりを繰り返しています。写真家の故星野道夫さんがこの橋を美しく撮影して、それから有名になったそうです。
以前は3年前の7月に行ったのですが、残念ながらダム貯水中で頭がわずかに見えていただけでした。今回はそのリベンジです。
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タウシュベツ川橋梁は、11連のコンクリート製アーチ橋で、当時はこの上を蒸気機関車が、帯広−十勝三股間を木材等積んで走ってたそうです。崩壊が進んでいますが、なかなか美しい橋です。ただ、水中に沈んだり浮かび上がったたりを繰り返して、零下30℃にもなる地区なので、コンクリートの凍結融解作用等により徐々に劣化が進んでいます。
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表面のコンクリートがはがれて、中から砂利が顔を出しています。鉄道橋ですので、線路下の砂利(バラスト)と同様の機能を持っています。昔の写真を見ると表面はきれいにコンクリートで覆われていましたが、最近は崩壊が進み、連結したアーチ構造が見られるのも後2,3年かと言われています。
なお、補修される計画はまったくないそうです。そんなこともあって、まだ形を保っている間に写真に収めたいと思いました。
近所の糠平温泉に泊まって、早朝のタウシュベツ橋梁ツアーに参加しました。橋梁までの林道通過は許可制であることと、林道付近はヒグマ多頻度出没地帯なので、自分だけで行くのは困難でガイドさんに連れてもらいました。
早朝、日の出前の橋です。
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徐々に明けてきますが、山にはまだ雲がかかっています。
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雲もなくなり、一面の青空になりました。いい天気になり、ラッキーです。後ろは大雪山系の山々です。6月中旬ですが、まだ雪が残っています。
湖面も静かで、アーチ橋が眼鏡橋になりました。
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映画「鉄道員(ぽっぽや)」の中で、雪子「廃線になるとどうなるの」、乙松「土に帰るだけさ」というやり取りがありますが、士幌線が廃線になり、このタウシュベツ川橋梁もいつか土に帰るんでしょうね。
残念ではありますが、その過程の一場面を切り取れてよかったなあ、と感じました。